男性　50代　会社員（デスクワーク）
症状：腰痛

現病歴

来院される前日の朝から腰が痛みだした。2～3日様子を見ようと思ったが、痛みの強さは変わらず悪化しそうな感じがしたので急遽来院された。
もともと慢性的に腰の張り感はあり定期的にマッサージ整体に通われていたが、仕事が忙しいのと緊急事態宣言の影響もあり外出を控えていたため、4ヶ月以上は来院できずにいた。
いつもはマッサージ整体のみだが、今回は痛みを伴うため鍼とマッサージ整体を組み合わせたコースを選択された。

鑑別診断

前屈で痛みが出現（右腸骨稜周囲）。後屈は特に痛みはないがつまり感はある。
ベッドにうつ伏せになるときも痛みを伴う。しびれなし。右腰部に多少の熱感あり。
腰部、下肢の筋緊張が強いので緊張緩和を目的に治療を行うことを共有して治療開始。

治療法

最初は伏臥位で頚部、肩部のマッサージをし頚部の阿是穴と上大椎（かみだいつい）に単刺。
腰部は命門（めいもん）、大腸兪（だいちょうゆ）、腸骨稜の周辺に単刺し、志室（ししつ）に置鍼を。鍼の後は腰部の抵抗運動をして椎間と筋肉のバランスを調整。
抵抗運動後、前屈で動作痛を確認したところ痛みが軽減した。
再度ベッドにうつ伏せになってもらい（最初よりも早く、楽に寝ることができた）下肢の筋緊張がみられた部分、臀部、大腿後面、下腿をマッサージしたあと刺鍼を。
委中（指圧）、承筋、承山に単刺し、飛揚（ひよう）に置鍼した。
再度、腰部の状態を確認して志室周辺に単刺を行い、もう一度抵抗運動を行った。
1回目の抵抗運動後よりも前屈は楽にできるが痛みは若干残存。後屈時の詰まっている感じも軽減された。
多少ではあるが熱感があるため長時間の治療は避け、初回は短めで終え、次回の来院を2日後に提案（炎症が沈静するのを考慮）。
2日後の来院時は熱感が消失していた。腰部の痛みもだいぶ治まっている様子。腰部を中心にマッサージを行い、関節周囲はストレッチも取り入れたところ、術後痛みは消失。
腰に重だるさを可んっじた時点での定期的なメンテナンスの提案と自宅でのセルフケアを教え終了。