男性 40代 会社員
症状:腰の痛みと左足の痺れ
現病歴
来院される2週間前から大腿後側に痺れが発症。
整形外科を受診したところ、腰椎椎間板ヘルニアや脊椎分離症、すべり症はなく筋筋膜性の坐骨神経痛と言われ湿布をしているが、腰の痛みも痺れも続いているため、ネット検索してハリアップに来院された。
鑑別診断
腰椎椎間板ヘルニアの場合は下肢の筋力低下や感覚障害が現れるが、触診しても出てなく、大腿後面の伸展位で鋭い痛みが発症することから、筋筋膜性の坐骨神経痛と考えた。
治療法
うつ伏せで痛みを緩和するために、中枢神経や脳内ホルモンのバランを取るために、天柱(てんちゅう)、風池(ふうち)、翳風(えいふう)に刺鍼。
続いて神経の興奮を抑えるため、背部の神道(しんどう)、筋肉のツボである筋縮(きんしゅく)に刺鍼。そのあと坐骨神経の走行に沿って環跳(かんちょう)、殷門(いんもん)、委中(いちゅう)、承山(しょうざん)、アキレス腱に刺鍼した。
デスクワークで長時間座ることが多いので、後頚部、背部、腰部に手技を施したあと、横向きで腰部、臀部の坐骨神経、環跳に10分置鍼して陽陵泉(ようりょうせん)、飛揚(ひよう)、前脛骨筋に刺鍼を。
頚部、腰背部、臀筋、前脛骨筋、腓骨筋に手技を施し、最後に仰向けで腹部の大横(だいおう)、関元(かんげん)に刺鍼して、腸内環境を整え幸せホルモンのセロトニンの分泌を促す。
前脛骨筋、腓骨筋、アキレス腱をもみほぐす。
股関節周りの筋肉のストレッチや腹筋、背筋の強化、長い時間の座位の姿勢に注意するよう指導した。