美容鍼／鍼灸治療レポート4

女性　30代　会社員
主訴：くすみ、むくみ、肩こり（食いしばりがひどく口が開けにくい）

現病歴

もともとは肩こりがひどくて来院されたが、日頃から顔のくすみ、むくみもあり美容鍼にも興味があったので身体の症状改善と美容のコースを併せたコースを受診。
美容では「むくみ」「くすみ」に加えて、慢性的な肩こりと食いしばりによる口の開けにくさも改善したい。
首肩の凝り感、頬筋の硬さに左右差はなし。

鑑別診断

くすみ・むくみは首肩こり（巻き肩傾向）による循環の悪さもあるが、食いしばりがひどいことから無意識のうちに体が力むくらい緊張しやすくなっていることが伺えた。
腎機能の働きの低下、また仕事中の姿勢不良と交感神経がやや優位によるくすみ・むくみ・肩こりと考え、体内の水分量の調節する働きを高めること、自律神経バランスを整え体循環を良くしていくことを共有した。

治療法

仕事はデスクワークが多くキーボードを打っている姿勢で肩に力が入っている自覚がある。また、巻き肩傾向も見られたので筋緊張緩和と自律神経バランスの調整も考え治療を行った。
右側臥位で首から肩、脊際部、肩甲骨内縁のマッサージを行い、同時に頭部と頬筋の硬さの確認を行う。側頭部の緊張を確認。
頚部の経穴、天柱（てんちゅう）、風池（ふうち）、完骨（かんこつ）、頚部の阿是穴に単刺を。
顔面部の頬部を触診し、硬結部位と完骨に置鍼。抜鍼後に顔面部の指圧マッサージ、頚部の揉捏を行い、上大椎（かみだいつい）、肩井（けんせい）に置鍼し、抜鍼後再度マッサージと胸部や体側のストレッチを行った。逆側も同様に行い、仰臥位で側頭筋の指圧マッサージを行った。

美容はくすみ、むくみへのアプローチと食いしばりで硬くなっている頬部に近い経穴を選択。抜鍼後は顔面部、頭頚部のマッサージに加え、顎関節の整体を行い1回目の治療は終了。
施術後は頚部、肩部のコリ感が軽減し、頚部の回旋が施術前よりもしやすくなった。
頬の筋肉の硬さが取れ口も開けやすくなったと実感された。
美容鍼を行う前の身体の施術で首肩の筋緊張を取り除き、リンパの流れが良くなっている影響もありむくみの解消もより効果を実感して頂けた。