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自律神経失調症:自律神経失調症/鍼灸治療レポート8

女性 20代 学生
症状:息苦しさ、首肩こり、頭痛など

現病歴

現在就職活動を行っていて、面接もリモート中心。慣れない就職活動とリモートで行われる面接にストレスを感じている。
座っている時間が長いせいか、首肩こりが慢性化していて、酷くなると頭痛がしてくる。学校もリモート授業が中心で座って画面を見ている時間が多く、運動不足を感じている。
ここのところ呼吸がしづらい感じがして苦しいので、症状改善できる鍼灸院をインターネットで検索してドクター・リウ鍼灸院に来院された。

鑑別診断

姿勢が悪く、猫背で呼吸が浅くなっているのと、腹部の緊張が強く腹部は触れると不快症状が生じることから自律神経バランスの乱れがある。
長時間座りっぱなしでパソコンやスマホばかり見ていると視覚からの情報が過剰になり、さらに運動不足だと脳への刺激が視覚に偏った状態に。そのような状態が続くと身体と脳のバランスが崩れ、心身が常に緊張して交感神経が優位になりやすく、脳の慢性的な疲労につながる。
前傾気味の猫背姿勢が影響し息を吐きにくくなり、無意識に呼吸が浅くなっている。問診からはストレスも影響していると推測でき、交感神経優位による自律神経失調症と判断。

治療法

まずは伏臥位から治療を開始し、リラックスと血液循環改善のため全身のマッサージを行い、自律神経を整える目的で天柱(てんちゅう)、膏肓(こうこう)、脾兪(ひゆ)へ刺激に注意しながら刺鍼した。そのあと膈兪(かくゆ:膈兪はちょうど横隔膜の後ろに位置し、呼吸を整え血液循環にも深く関係するツボです)へ置鍼。
次に、側臥位で体の後面の膀胱経の流れが良くなるように肺兪(はいゆ)、心兪(しんゆ)、膈兪周辺を中心に押圧を入れながらマッサージしていくとどんどん呼吸が楽になってきて、息がしやすくなってきたとのこと。
その後、仰向けでストレス解消と頭痛に効く合谷(ごうこく)と呼吸に関係する肺経のツボに刺鍼、脳神経をリラックスさせ副交感神経優位になるよう頭部へのマッサージも行った。
治療後は、呼吸もしやすくなったとすっかり楽になって帰られた。

生活指導

猫背による圧迫、自律神経の働きや呼吸に影響することを伝え、日頃から姿勢を改善するストレッチ法と吐く息を意識した呼吸法をアドバイスした。

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