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坐骨神経痛:坐骨神経痛/鍼灸治療レポート14

女性 40代 会社員
症状:臀部から膝裏の痺れ

現病歴

来院される2週間程前から、長時間座っていると臀部から大腿後面、膝裏にかけて痺れが出るようになった。最近仕事が忙しく、1日8時間以上は座って作業をしている状態。
もともと腰痛持ちで、長時間座っていると腰が痛くなっていたが、最近は痺れまで出始ので、さすがに治療しないといけないと思いハリアップに来院。
運動もほとんどできておらず、マッサージも受けられていないので、背中から腰にかけてはもちろん、体全体が緊張している状態で来院された。

鑑別診断

ケンプテスト(-)、SLRテスト(-)、Kボンネットテスト(+)、FNSテスト(-)
検査の結果から、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの脊椎の疾患は考えにくく、Kボンネットテスト陽性のため梨状筋症候群の可能性があると考える。
また、長時間座って作業しているので、臀部の筋肉の緊張が強くなることで神経を圧迫し坐骨神経痛が出ていると判断した。

治療法

まずは伏臥位で頚部から上半身全体をマッサージでほぐし、首の経穴である天柱(てんちゅう)、風池(ふうち)、完骨8かんこつ)に刺鍼し、脳内ホルモンの調整を行う。
続いて、志室(ししつ)、腰の阿是穴に刺鍼し、筋肉の緊張緩和、血流改善を図る。臀部から下肢をマッサーしたあと、坐骨神経の走行に沿って、環跳(かんちょう)、殷門(いんもん)、委中(いちゅう)、承山(しょうざん)に刺鍼を。鍼施術の後に股関節を動かしながら周りの筋肉を緩めた。
最後に仰臥位で臀部や股関節周りのストレッチをして、腰を支える関節周りの筋肉を緩め、可動域の改善を図った。

生活指導

仕事で長時間座っているのをできるだけ避けなければいけないので、1時間に1回は立って体を動かしストレッチをすること。
また、運動もほとんどできておらずマッサージも受けられていないと、使っていない筋肉は凝っていく一方なので、お風呂でしっかり温まって血流を良くしてから、臀部や股関節周りを中心にストレッチを行うことを提案した。

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