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五十肩:五十肩/鍼灸治療レポート25

男性 40代 会社員
症状:右肩の痛み、右肩の運動制限

現病歴

編集の仕事に没頭して毎日10時間以上働く日々を過ごしていた。ある時から右肩の凝り感を強く感じるようになったが、気にせずに仕事に集中していた。
そんな生活を続けていたら2022年1月頃から右腕が上がらなくなってきてしまい、3月頃には90度くらいまでしか上がらなくなってしまった。自分でインターネットを見て調べていたら、五十肩の症状ではないかと思いどうしようか悩んでいたところ、職場の人からハリアップセルリアンタワー院の評判を聞いて来院された。仕事で帰りが遅くなり、その後に食事や大好きなお酒を飲むことが多いと話してくださった。

鑑別診断

右腕の屈曲は約90度、外転90度のときに強い痛みと可動域制限がみられる。結髪結帯動作ができない。
ローテーターカフ、広背筋、上腕二頭筋に強い筋緊張がみられる。
緊張は強いがペインフルアークサインやドロップアームテストは陰性。ヤーガソンテスト、スピードテストも陰性。夜間痛は毎日ではないが、お酒を飲みすぎたときに痛みが出る時があるとのこと。                                
お腹は季肋部に張り。特に胆のうや肝臓付近に張りがみられる。夜間痛が見られることから、内臓体制反射による右肩関節周囲炎(五十肩)と判断した。

治療法

肩の痛みでうつ伏せになれないため、側臥位で寝てもらい施術を開始。
頚部から前腕部にかけて指圧マッサージを行い、頚神経叢、腕神経叢など、まずは神経の通りを良くするために翳風(えいふう)、上大椎(上大椎)に刺鍼。その後、天窓(てんそう)、臂臑(ひじゅ)に刺鍼し、抜鍼後、肩の整体を行った。その後は前腕部の曲池(きょくち)、少海(しょうかい)に刺鍼し、その後、肘の整体、肩の抵抗運動を行った。
整体後、結帯動作は少し改善。施術後、右肩の痛みが10→7程度まで軽減し、関節可動域は110度ほどまで改善した。痛みがまだ取れていないがドクター・リウ・メソッドでは夜間の痛みがある場合、内臓が影響していると考えている。腹部や背部の反応からも肝臓、胆のうの反応が強いため、腹部のマッサージ、肝兪(かんゆ)、胆嚢点(たんのうてん)に刺鍼した。これにより痛みが10→5ほどに軽減。内臓の負担を防ぐために飲酒の量を減らすことと、よく噛んで食べることを指導。1週間後の来院を伝えた。
2回目の治療は1週間後。痛みは10→5のまま変わりはなかったが、前回よりも可動域が広がっているため今回もしっかり整体を行った。これにより痛みが10→4と大幅に軽減し、関節可動域も150度ほどに改善した。
その後3~4回目の治療も1週間おきに来院され、痛みは10→2までに軽減。可動域制限も160度まで改善した。
仕事柄、前傾姿勢になりやすいため、胸部やローテーターカフのストレッチと自宅でストレッチを行うように指導。
6回目の治療で来院された際には、痛みが消失し、結髪結帯動作や可動域制限も左右差がないほどまでに改善していた。仕事も問題なく行えるようになり、痛みがない生活を送れていることに喜ばれていた。
お酒は飲む量を気を付けていて、食事も不規則ながらバランスを考えて食べていると話してくださった。五十肩の治療は終了し、仕事の疲れやストレスが多いため、現在は健康増進のための治療に切り換え、週に1回のペースで来院されている。

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