女性 40代
症状:右顔面神経麻痺(診断名:ベル麻痺)
既往歴
糖尿病(3年前に指摘、内科通院中、インスリン未使用の経口薬治療)。緑内障。花粉症。睡眠障害(不安により入眠困難・中途覚醒、通しで6時間以上眠れず)。
便通が毎日あったのに発症した後2日に1回になった(腸内環境悪化の自覚している)。
顔面神経麻痺の現病歴
2025年12月8日に片側顔面神経麻痺を発症(涙が止まらないことで気づき、顔面の動き低下を職場の同僚から指摘あり)。翌日、総合病院へ入院し、ステロイドや抗ウイルス薬の点滴治療を受けました。
しかし、糖尿病の既往があったため、血糖値への影響を考慮してステロイドは通常より少なめの投与となりました。退院後も3ヶ月間、内服薬(メコバラミン、アデホス)を飲み続けましたが、目立った改善が見られず、不安が募っていました。そのタイミングでハリアップのInstagramを見つけて、「少しでも希望があるなら」とハリアップに受診しました。
鑑別診断
来院時の顔の動き(柳原法:40点満点中)は「10点」。目が閉じられず、口元も大きくは動かない、非常に辛い状態。発症から3ヶ月が経過しているため、当院では「顔面神経麻痺の後遺症」と捉え「後遺症をいかに最小限に抑え、神経と筋肉の再接続を促すか」に焦点を当てて治療プランを組み立てました。
顔面神経麻痺への鍼灸治療
まずは顔面部の触診を行い、押圧した瞬間に閉眼動作がスムーズになるツボ(太陽・晴明など)を特定。さらに、お顔の筋肉の血流をダイレクトに改善するため、翳風、四白、頬車、地倉といった神経・筋肉の重要ポイントをアプローチしました。また、脳腸相関をふまえてお腹へのアプローチを実施しました。
顔面神経麻痺の治療は顔だけを診るのではなく、自律神経を整え回復を促すことも重要なため「お腹の緊張(中脘・左天枢)」を緩和。これにより全身の血流を促し、眠れない・便秘といったストレス症状も同時にケアしました。
【初診】
触診で閉眼機能が高まるのを確認してから優しく鍼を施したところ、施術直後に「軽い閉眼」ができるようになり、目を閉じるスピードも向上し患者様も「えっ、動いた!」と驚かれていました。
良い反応が出たため、初期治療の重要性を伝え間隔を空けず3日後に2回目のご予約をいただきました。
経過
【2診目】
「治療当日は目がしっかり閉じて、お風呂で洗顔しても水がしみなくて快適でした!」と嬉しいご報告。
翌日には少し戻ったものの、術前の柳原法での評価ではお顔の動かしやすさは明らかに維持されていて、セルフケアも前向きに取り組んでいた結果が出ていました。
【3診目】
治療を重ねるごとに、日常生活での大きな変化が現れ、
「出勤時、自転車に乗ると目が痛くて4回もティッシュで拭いていたのに、今は1回拭くか拭かないかになりました!」
「外食先(いきなりステーキ)で、ストローを使わずにコップからお水をこぼさず飲めました!」
というお言葉を頂きました。
これまでは当たり前だった「コップで飲む」という動作ができた喜びを、笑顔で語ってくださいました。
【10診目】
この頃には、日常生活において「目が閉じないことの不快感」はまったくゼロになりました。さらに、片目ずつ目を瞑る動作もできるようになり、表情にどんどん自信が戻ってきました。
【18診目】
「イー」とお口を動かしたときに、左右対称にしっかりと奥歯が見えるまでに回復!口角を下げる動きも意識できるようになりました。当初の目標だった「目が閉じること」はクリアし、現在の目標は「大好きなラーメンを思いっきり啜れるようになること」です。間隔を週1回に空けながら、さらに完璧な状態を目指して治療を継続されています。


