五十肩の原因と回復時に心がけたい姿勢

記事の監修鍼灸師
ドクター・リウ鍼灸院 慶長先生


肩の関節の構造と加齢による変化


五十肩は、激痛に悩まされる方、わりと早く痛みがとれる方、なかなか長期間、痛みが消えない方と症状もいろいろです。
五十肩を考える前に、「肩関節の構造」を見ておいたほうが良いかもしれません。


肩関節の構造は、肩甲骨、鎖骨、上腕骨でできており、背部側からも、胸部側からも肩上部側からも、また下(脇下)からも、筋肉の先が細く靭帯になったり、あるいは薄い靭帯になったり、小さな面積しかない上腕骨の骨頭部分に、数多く付着している状態です。


例えば、大胸筋は、鎖骨、胸骨(胸の中央にある、ネクタイのような骨)部分から始まって、上腕骨(腕)に付着しています。
肘を自分の顔の前に動かして、反対側の手で胸の筋肉を触ると、それが解かります。腕を横に開いたとき、上に挙げたとき、今度は大きく伸びることになります。
しかし、中年以降になると、一般的には、柔軟性はなくなり姿勢も胸をすぼめたような、猫背のようになりがちです。

人の肩関節は、哺乳類の中で直立したがゆえに、可動範囲が大きい関節になりました。馬やニホンザルの肩甲骨は身体の側面にあります。四足歩行であるなら、五十肩にはならないだろうと思います。


中年以降になると、筋力の低下が進み、姿勢も崩れ、傷みやすかったり、障害が発生しやすい状態になります。不安定な関節ともいえます。背部にある肩甲骨がスムーズに動かない固まった状態だったりすると、筋肉が逆に、ブレーキの働きをすることになります。


肩関節というと、腕(上腕骨)が挙がるか、動くかどうかに目が行きますが、鎖骨や特に肩甲骨の連動がうまくいかなければなりません。

ところが、繰り返しになりますが、40代、50代になってくると筋力が低下してきます。柔軟性も失われてきます。それが姿勢にも影響を及ぼし、鎖骨、肩甲骨、上腕骨(腕)の連動が、ますますスムーズに行われなくなり、もともと不安定ともいえる肩関節周りの筋肉にストレスがかかるようになります。


このことをまずは頭に置いておく必要があります。

主として、筋肉の低下が肩関節の機能低下となり、無理に加重がかかるようになり、腱板や関節包を傷めることになります。あるいは、痛みで筋肉が異常に緊張した状態になります。

このようにしてますます悪循環に陥ってしまうのです。


回復してきたときに意識を向けたいのは「姿勢」

鍼灸治療では、「痛み」や「炎症」を鎮める、硬縮している筋肉の緊張を取るということが必要になってきます。


身体の癖を直すのは、難しい事なのですが、「痛み」が取れ可動範囲も正常に戻ってきたら、姿勢にも注意を向けてもらうようにした方が良いでしょう。
猫背や巻き肩(肩が前方に出る形)だと、再発しやすい状態です。


【下記写真参照】少し大げさにやってみましたが、自分でやってみるとわかると思います。
Aの姿勢だと、首を回すのも腕を挙げるのも楽ですが、Bだと首も横を向こうとしても、動かしづらく、腕を挙げようとしても挙がりにくいことが分ります。


「木を見て森を見ず」-東洋医学の見方は全体を見ること


例えば、足指の巻爪になり、痛くて苦しむ方がいます。
医師からは、短く切らないように言われますが、靴に爪があたり痛いので切ってしまう。そして痛いので足指は浮かせるような使い方をしてしまう。


でも本来、爪は巻くようにできているもの。それで、足指に体重を乗せたときに、下からの圧力に耐えられるようになっています。ところが、普段から足指を使わない状態 ー具体的には、TV番組などで紹介されている足のどこに体重がかかっているかを見られる映像で言うと、足先の指が映っていないような状態だと、もともと巻く性質のある爪が、時に暴走して、爪の両端が指の肉に食い込んできます。
その爪を強制的にワイヤーなど外力で補正しても、これは本質ではないと思います。


「木を見て森を見ず」という言葉があります。東洋医学の見方は「全体」を見ることが大切です


東洋医学では、「気」の流れ「経絡」の流れ、などといったりしますが、現代においては、血液、リンパ液の流れ、神経の流れ、そして筋肉(関節)の連動性を考えると、筋肉の流れがうまくいっているのかが、身体にとってとても重要なこと。


その全てが、中年、老年になってきますと衰えてきますが、筋力の低下を防止し、柔軟性を維持するためにも、運動することは必要になってきます。



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慶長先生

慶長先生

ドクター・リウ鍼灸院 渋谷駅前院所属 鍼灸師


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