肩の痛み【症状別 鍼灸治療ガイド】

【肩の痛み】鍼治療

【年代・性別】80代・女性 【施術コース】60分鍼治療

【主訴】

10年以上前から、右肩の痛みに悩まされ、いくつも鍼灸院を訪れたが思うような結果が得られず悩んでいたところ、当院の紹介を受け来院。
きっかけとして思い当たる節はなく、原因は分からないとのこと。

【病態把握】

右肩関節:屈曲、伸展、外転位で三角筋部に動作時痛があり、可動域制限が診られる。 前胸部も硬く、胸が開かない。

動作時痛は主に、肩の後ろ側に生じるが、疼痛部位が広く具体的にどこが痛いのかが分からないとのこと。

触診にて、右肩貞、小円筋停止部位に強い圧痛が診られた。

頚肩や背腰部の硬さもある。

また、肩とは別に正座位をとると大腿前外側、前側、膝前面につっぱり感がある。正座から立ち上がる時に初動作時痛があるとのこと。

【治療】

左側臥位にて、天宗・巨骨・曲垣・肩貞・肩グウ・肩リョウ・臂臑に刺鍼と左肩関節のストレッチを行い、回旋筋腱板と三角筋の緊張を緩めた。 小円筋部に限局した疼痛が現れたので、圧痛点に刺鍼し5分程置鍼した。この時点で、当初の可動域の3倍ほど動くようになり、腕を楽に回せるようになったとのこと。

腹臥位にて、合谷を押さえると、肩上部が緩んだため、合谷に置鍼。肩上部の緊張が緩解した。

天柱・風池・完骨・肩井・大椎・膈兪・胃兪・腎兪・次リョウ・承筋・承山に単刺。

O脚が診られるため、環跳・外殷門に刺鍼。恥骨筋・縫工筋・腸腰筋にマッサージを行ない、股関節外旋筋を緩める処置を行った。

治療後、まだ左肩の痛みは残っていたが、可動域が大幅に改善したので、1週間おきの来院を勧めた。帰りには靴下を履くのが楽になり、正座し始めのつっぱりはかなり取れたとのこと。

2回目の治療

右肩のモヤモヤとはっきりしなかった痛みが、前回治療後更に限局して現れるようになった。動作時痛も、外転伸展時にのみ診られるようになった。

側臥位で神門、後渓を追加し7分置鍼後、動作時痛はなくなった。

可動域を広げるため、ストレッチを継続して行った。 全体の治療は、初回同様。

家庭でも下肢の大腿四頭筋のトレーニング、腋窩や背部のストレッチを提案し、毎日続けるよう提案した。

3回目以降の治療

日常生活では全く支障のない程に痛みは無くなり、高いところから物を取ろうとした時にたまに突っ張りを感じる程度だという。

【考察】

ストレッチを積極的に行い、可動域制限の解消を同時に行った事が良かったと思われる。慢性化した筋緊張があると、関節も固まり、せっかく解した筋肉が戻ってしまいやすい。
今回の患者様は、提案したストレッチやトレーニングを自宅でしっかりやって頂いたのが相乗効果として現れたのだと思う。

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