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鍼灸医療の現場から(その③)

この記事の監修鍼灸師
コリとれーるカレッタ汐留院 渡邊先生

 

『適応の判定』

今回も新シリーズの続きです。

診察で、もっとも大切な医療行為はなんだと思いますか? 病名の確定? 正しい治療法の決定?

それらも大切なことですが、実は第一に、そして継続している治療中でも常に、何よりも大切にしなければいけないのが『適応の判定』です。

『適応の判定』とは、患者さんの抱えている疾病がその治療の適応か否かを判断することです。私たち鍼灸師も、鍼灸治療の際に毎回行っています。

鍼灸治療も決して万能ではありません。

鍼灸がその疾病に効果がなければ、不適応疾患と判断し、速やかに適切な専門医療の受診を、患者さんに促します。

我々治療家は、病気を治すこと以前に、患者さんが不利益を被らないことをいつも心がけています。

あちこちの医療機関を訪ねた結果、思うように良くならず、最後に鍼灸治療に頼ってくる患者さんがいる一方、医師の診断や検査を受けずに直接鍼灸院を訪れてくる方も少なからずいます。

そういった患者さんは、自分の健康に、どのような医療が必要なのかを知りません。

だから全ての患者さんに最適な医療を提供、もしくはご案内できるかどうかが、良い治療家の最低限の条件でもあるのです。

例えば癌などの悪性腫瘍や、外科的措置が必要な怪我などは、明らかに鍼灸治療の不適応疾患です。

[癌そのものを治すことはできませんが、癌性疼痛の緩和に鍼灸を導入している病院(国立がんセンターなど)もあるので、鍼灸が全く無力というわけでもありません・念のため]

また鍼灸でも治るけれど、時間がかかるような病気で、西洋医療でなら早く治せるようなものなら、私たちは迷わず病院の治療をお勧めしています。

現代医療は目まぐるしく進歩し続けています。

少し前までは、効果的な治療方法がなかった病気でも、よい薬や手術方法が編み出されているものもあります。

複数の病院をわたってこられた患者さんは、自分の病気についてなら専門家顔負けの知識を持っています。

もはやその道のプロと言ってもいいかも知れません(笑)

なので、私たちも視野を広げて、幅広い疾患の、最新の治療法に眼を光らせています。

専門医療であれば、特定の分野に特化して知識・情報をアップデートすれば事足りることも、治療も美容も健康増進も、はたまたリラクゼーションまで含めたオールラウンダーである我々は、より広い範囲をカバーする必要があるからです。

 

鍼灸院を訪れる全ての方々の健康と、QOL(生活の質)の向上のために、私たちは現場に臨んでいます。

 

鍼灸医療の現場から(その④)に続く。

 

 


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渡邊先生

渡邊先生

鍼灸師(ドクター・リウ鍼灸院 渋谷駅前院)